記録 定位脳手術

9月上旬に局所ジストニアに対する機能的定位脳手術を受けてきたので、手術についてと入院生活2つに分けて症状の変化や感想を交えて記録を残します。

 

・入院日(手術前日)

 お昼過ぎに入院手続きを済ませこれから自分が過ごす病室へ行き入院着に着替えました。そのまま諸検査(MRI CT 採血 尿検査 心電図 レントゲン)と持ち込んだギターの調整を済ませ翌日を待ちました。

 

・手術日

AM 8:00 点滴開始(この日は絶食)

AM 9:00 看護師と徒歩で別病棟へ移動し手術用のフレームを装着

  フレームは平先生により装着していただきました。ここでフレームのボルトを打ち込む位置へ注射で局所麻酔を打ちます。眼鏡、コンタクト不可でした。装着後MIR CT検査を行いました。寝転がると地面から直接頭蓋骨を支えられているみたいですごい違和感でした。

AM 12:30 トイレを済ませ徒歩で手術室へ行き手術

 症状確認用のギターを付き添いの看護師の方へ預けます。執刀医は平先生です。手術内容は頭に孔を開け、ジストニアの症状や身体の痺れを確認しながら脳の異常箇所を焼いたと思われます。

 手術室でそのままフレームを外されMRI CT検査をし病室へ搬送、翌朝10時まで安静でした。搬送された後は平先生が直接病室へ来てくださり、症状の確認や安静の指示をして下さりました。

 

・手術翌日

 決められた時刻まで絶対安静なので尿瓶にも慣れずトイレに行けずベッドで退屈でした。来てくれた妹に笑われながら入籍報告をいただきました。おめでとう。妹入籍、兄入院。

 

手術を通しての痛みなど

・フレーム装着時の局所麻酔

 注射器で頭皮へ麻酔液を注入されます。ブチッと言う音の後にジュルルと液を注入される感触が有りました。痛みとしては大きなニキビを潰す程度でした。

・手術中

 頭皮を開く時は皮膚がジジジと焼けたりジョリッと切られる音、感触はあるものの麻酔されているので痛みは無し。頭蓋骨孔開けはバイクや農業機械に頭をピッタリ付けている時のような音と振動でしたが、脳を焼く時も痛覚が無いらしいのか痛み無しです。

・フレームを外した痕

 滅茶苦茶痛い。術中に並行して痛み止めの点滴を打たれていたみたいですが、他の方のブログでも記載されている通り一番痛かったです。でも退院後自宅で足の小指をベッドの角にぶつけた方が痛かったです。

 

ジストニア症状の変化

 自分の症状は震えではなく硬直で目に見えて分かるものではないので確認しながら手術を行えるか不安でしたが、平先生が弾いてみてと言われた後手術台でスケールを弾いた所、小指薬指が1年ぶりに独立して動き症状の改善を実感できました。

 

感想

 脳手術という大きな事では有りましたが、局所麻酔+頭蓋骨削る→歯医者と同じじゃん?と頭に浮かび、然程緊張は有りませんでした。手術台へも自分で歩いていって昇ったので。術中脳の焼く位置を確かめている時左半身全体が痺れてきた時がありましたが、報告すればちゃんと止めてくれるので大丈夫です。

 自分自身手術は初めてで、フィクションの白い巨塔医龍のイメージしか無く、また歯医者などで主治医の方が助手に器具の名前だけ伝え取るように指示する場面しか見たことが無い人生だったので、平先生の手術は終始「~取ってください~」という口調で進められ優雅な印象でした。

 焼いた部位の浮腫による身体の不調はこの先何かしら現れるだろうけど、それは浮腫が引くにつれて治まるものだし、術中にジストニア症状の改善が見られた手術でした。

 周知されていない神経障害な為に長い間病院ジプシーをしましたが先生本当にありがとうございますという気持ちです。

 

>>記録 入院生活と退院後 - とあるギター弾きのジストニア忘備録